口臭のケア方法について詳しくご紹介します

ケアについて
正しく使おう!フロスの基本と注意点
フロスは「歯垢」を取るための道具
フロスの役割は「歯垢(プラーク)除去」
糸ようじ(フロス)は、歯と歯の間に付着した歯垢(プラーク)を取り除くためのものです。
食べかすを取る道具ではありません。

ベストな使用タイミングは「起床後」と「就寝前」
フロスが効果を発揮するのは、歯垢が多くついている時間帯です。
もっともおすすめなのは朝起きた直後。睡眠中に増えた細菌や歯垢を取り除くタイミングです。
また、寝る前に使うことも効果的。細菌が繁殖しやすい夜間に備えられます。
一方で、食後すぐのフロスは不要です。
この時間帯は、口の中がほぼ無菌状態で歯垢がないため、フロスを使う意味はありません。
食後に大切なのは「pHコントロール」
食後は唾液のpHが下がりやすく、虫歯の原因に。
このとき重要なのは、フロスやブラッシングよりも唾液をしっかり出して口内を中和することです。
- よく噛んで唾液を出す
- ガムを噛む
- 食後すぐのうがい(pHがさらに下がり、唾液も出にくくなります)
歯石があるとフロスの効果がない?
フロスは、歯石がない状態でないと効果を発揮しません。
一度歯垢が硬くなり歯石になると、フロスでは除去できません。
定期的に歯科での歯石除去を受けましょう。

フロスが「通らない」場合は要注意
健康な歯並びにはごくわずかな隙間(50~70ミクロン)があり、そこにフロスが無理なく通るよう設計されています。
しかし、歯並びが悪い部分には隙間がなく、フロスが入りにくいことも。
無理やり通すと、歯に強い圧がかかり、歯が動いたり、歯ぐきを傷つけたりする原因になります。
フロスに強い抵抗を感じたら、無理に使わず中止するのが正解です。
食べかすを取りたいときはフロスではなく「ピック」で
フロスで無理に食べかすを取ろうとすると、かえって歯ぐきの奥に押し込んでしまうリスクがあります。
その結果、出血や炎症の原因になることも。

どうしても使いたくない場合は、歯ブラシの毛束を使って「縦方向」にやさしく掃除し、最後に水を少し飲むと唾液の分泌を助けます。
世界中の「ピック」文化もいろいろ
世界には木製や金属製、草のとげなど、ユニークなピック文化があります。
カバは口を開けて鳥に掃除してもらうという“自然の歯科衛生士”まで登場します。
日本の爪楊枝は美しさと機能性を兼ね備えた世界一ともいえる存在。
高級料亭で出されるものは、使い捨てには惜しいほどの品質です。

正しい知識とケアで、生涯健康な歯を
フロスやブラッシングは大切ですが、正しいタイミングと方法で使わないと、逆効果になることもあります。
当院では、正しい知識に基づく口腔ケア指導を大切にしています。
80歳になっても健康な歯で過ごせるように、日々のケアの質を見直してみましょう。

自宅でできる!簡単な口臭対策トレーニング
口臭が気になるあなたへ
「口臭が気になって会話を控えてしまう…」
そんな悩みを抱える方は少なくありません。とくに、舌の動きが少ない状態や、安静時に唾液の分泌が止まっていると、口の中が乾きやすくなり、口臭を強く感じやすくなります。

口臭予防に効果的!簡単トレーニング
えんどう歯科・矯正歯科クリニックでは、次のシンプルなトレーニングをおすすめしています。
- 舌先を上下左右に36回動かす
- 唾液を口の中ですすぎ、3回に分けて飲む
この動きを意識して数回行うだけで、唾液の分泌が促され、口の中が潤い、口臭の改善が期待できます。毎日続けることで舌の清掃効果も得られ、白い苔(白苔)も自然と減っていきます。
より高い効果を目指す方に
さらに改善したい方には、当院オリジナルの“リラックス療法”もご案内しています。
太極拳や音楽、アロマなどを組み合わせた舌機能回復トレーニングで、安静時の唾液の流れを促進し、快適な口内環境を整えます。詳しくはスタッフまでお気軽にご相談ください。

口臭抑制製品の上手な使い方
市販の口臭抑制製品は、正しく使えば効果的です。
一時的な口臭や緊張による口の乾燥が気になるときに使用すると、精神的な安心感から唾液が出やすくなり、自然に口臭が和らぐケースもあります。
ただし、製品に頼りすぎるのはNG。緊張が続いて唾液が出ない場合は、使用を中止し、うがいを控えて水分補給をしっかり行いましょう。
