こんにちは!歯科助手の近藤です。
わたしは、約半年前からインビザラインで矯正治療をしているのですが、少しずつ歯が動いてきているため奥歯に食べ物がつまりやすくなってきました。歯が動いている証拠なので嬉しいことですが、その分虫歯にならないように食後の歯磨きやフロスをして予防を頑張っています♩
虫歯になった場合、治療には種類があります。
浅い虫歯の治療は削って白い樹脂を詰めたり、インレーと呼ばれる詰め物になります。
神経にまで及んだ深い虫歯になった場合は神経を取り、根っこの治療が必要となります。根っこの治療というと浅い虫歯と違い長期的な治療になるイメージだと思いますが一体どんな治療をしているのか、今回は歯の根の治療についてお話ししたいと思います。
歯の根の治療と聞くと、虫歯が悪化したから歯の神経を取るとイメージすると思いますが、実は正確にいうと細菌感染した部分を取り除く治療なのです。
歯の内部には神経があり、神経を通る管を根管といいます。歯の神経にまで虫歯が及んでいるということは、根管の中の神経が細菌感染を起こしている状態です。
ズキズキとした強い痛みの原因は大きく分けて2つあります。
1つ目は、死んでいく神経が発する痛みです。この痛みは完全に神経が死んでしまえばなくなります。
2つ目は、歯の根っこの先に溜まった膿があごの骨を圧迫する痛みです。
根管の中から細菌を取り除かなければ、虫歯の悪化や痛みを防ぐことができません。
まずは虫歯になってしまった部分を削り取り、細い針のような専用の器具を使って、死んでしまった神経や根管内の感染部分を一緒に除去します。
しかし、専用の器具とはいえ、複雑な根管の中の感染部分をすべて取り除くことはできません。
また、感染部分を除去したときに細かい削りかすが出るため、根管内の洗浄と消毒をし、しっかり取り除くことが必要になるのです。
続きの治療について次回お話ししますね。
雑誌「ニコ」2021年2月号より転載
こんにちは、歯科助手の深尾依里です。
皆さんは、親知らずはまだありますか?私はすべて抜きました。親知らずは早めに抜いた方がいいですよといわれますが、まだ抜いていない親知らず、お口の中にありませんか?
問題のある親知らずは、ただ炎症を起こすだけではなく、咀嚼のかなめの第二大臼歯を失う原因にもなってしまうんです。
しかも歳をとると、歯と顎の骨の癒着が起きやすいため、抜歯が難しくなりやすく、若いうちに抜いておく方が得なのです。今回は抜く前に読むと必ず役に立つガイダンスをお届けします。
・親知らずはなぜ放っておくとよくないの?
親知らずが原因の虫歯や歯周病で、治療が手遅れになるほど隣の歯が傷んでしまったり、歯並びが変わり奥歯で噛めなくなったり、歯茎から舌の下、頬や首へと炎症が広がって蜂窩織炎を起こし、入院が必要になるなんてこともあるんです。 蜂窩織炎とは、皮膚やその下の組織に起きる細菌感染症のことです。特に親知らずの炎症は油断禁物で、舌の下、頬、下あご、そして首へと、周囲の軟組織の隙間をつたって急速に拡大しやすいのが特徴です。 もう一つ問題なのが、お口のなかの噛み傷です。スペースがないところへ親知らずが無理に歯列の奥の隅っこに生える。 年齢がいくと、歯と顎の骨の癒着が起きやすく、そうなると抜くのはとても大変です。抜くならなるべく若いころに。体力のあるうちがおすすめです。 ・ 親知らずこんなふうに抜きます。 ① 歯ぐきを切開し、親知らずを抜くときの妨げになる骨を最小限削る。 ② 歯を削るバーで親知らずの頭を削って分割する。 ③ 歯根を揺すって親知らずを脱臼させ、そっと引っ張りだす。 ④ 炎症で汚れた組織を除去し、洗浄して縫合して、治療終了です。 こんなふうに治ります。 術後当日 骨からジワジワと血が染み出て溜まります。 翌日 血が固まって血餅(ゼリー状)になり、むき出しの骨を守ります。 2週間後 穴の上が粘膜でふさがり、下からは新しい骨ができています。 3ヵ月後 増えた骨で穴がふさがります。 NICO2021年1月号より転載
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皆さんこんにちは!
9月の歯の豆知識を担当させていただきます、歯科医師の近藤です。よろしくお願いします!
段々と秋に近づいてきていますが、今年の夏はまだまだ暑い日が続きそうですね。コロナの感染対策もですが、夏風邪なども含めて体調管理をしっかりしていきましょう!
さて、今回のテーマは『親知らずは抜かないといけない?』についてです。
皆さんは親知らずというと、抜かないといけないものとイメージしませんか?『痛そう』『抜かないといけない』という話をよく聞くことが多いため、『親知らずは抜かないといけない』というイメージをもっている方が多いかもしれません。しかし、実際に抜かないといけない親知らずとそのまま抜歯しなくてもいい親知らずがあります。今回は『抜くべき親知らず』と『抜かなくてもいい親知らず』について考えていきましょう。
抜く必要がある親知らず
・親知らずに痛みがある
親知らずだけに限局している痛みがある場合、炎症反応で痛みにつながっている可能性が高いです。痛みが収まらない場合には抜歯することも一つの手です。
・親知らずが虫歯や歯周病になっている
親知らずが虫歯や歯周病になることで周りの健康な歯や組織にも影響が及ぶ可能性があります。軽度の場合には虫歯や歯周病の治療で抜歯しなくても大丈夫な可能性もあります。
・親知らずが斜めや横向きに生えている
親知らずがほかの歯と違う向きの生え方をしていると、プラークがたまりやすく虫歯のリスクも高くなります。また隣の歯を押すことで歯並びにも影響を与える可能性があります。
・噛み合う歯がない
親知らずが上下どちらか片方だけに生えている場合や先述のとおり生えている向きが異なる場合にはかみ合わせが合わなくなる場合があります。噛み合う歯がなく歯茎に当たって痛みがある場合には抜歯も検討します。
抜かなくても良い親知らず
・きれいに生えてしっかり噛み合っている
しっかり歯としての機能がある場合には抜歯の必要はありません。他の奥歯を抜歯した場合にも状態が良ければ親知らずを移植できる可能性もあります。
・骨に完全に埋まっている
歯茎や骨の中に完全に埋まっていたり、一部出ているが痛みなどの症状がない場合には抜歯しなくても良いことが多いです。
当院では親知らずの抜歯をするとき、特に下の親知らずの場合には大きな神経に近い可能性もあるため、CTを用いて3次元的に診査診断した後に安全に治療させていただいています。また抜歯後の注意点を説明させていただき、治療後には抗生剤、痛み止め、うがい薬を処方させていただいています。治療後には早い段階で消毒と傷の治りを確認させていただいています。痛みはないけど気になる方などもカウンセリングで相談させていただきますのでお気軽にお申し付けください。
こんにちは。歯科衛生士の岸です。 皆さんは最近、運動をしていますか?新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、お家で過ごす時間が増え、運動不足になってしまう方も増えたのではないかなと思います。しかし、運動不足から身体的及び精神的な健康を脅かす健康二次被害も懸念されます。意識的に運動・スポーツに取り組むことは、健康の保持・増進だけでなく、ストレス解消、自己免疫力を高めてウイルス性感染症を予防することにも役立ちます。そこで今回は、スポーツと口腔の深い関係についてご紹介します。
アスリートにとって、十分な栄養摂取のために、健全な口腔環境が不可欠なのは広く知られています。しかし、運動時の頑張りに欠かせない「スポーツクレンチング」についてはどうでしょうか?
スポーツクレンチングとは、スポーツ時の噛みしめであり、静的な構えと動的運動時の両方で起こります。スポーツクレンチングの発現はインパクト時にボールの力などに負けたくないとき、瞬発力の発揮時、体幹のブレを少なくしてエネルギーロスを少なくする必要があるときなどに見られます。
スポーツクレンチングにはさまざまな働きがあり、大脳皮質の活動性を向上させることなどが知られています。結果として運動能力、平衡機能、安全性に影響することが理解されています。ただし、不必要な場面での不要な噛みしめは身体を緊張させることになり、円滑な動作を阻害しますので注意が必要です。
このようにスポーツクレンチングは多くのスポーツシーンで発現し、その効果も高いものと思われます。しかし、スポーツクレンチングを安全かつ効果的に行うには健全な顎口腔系であることが必要です。そのため、スポーツ時の傷害を予防・軽減する必要があり、マウスガードの活用が有効です。
マウスガードの外傷に対する効果 ①顎口腔系外傷の予防・軽減 (直接外力から歯を保護、口唇や舌、頬に対する歯による損傷防止、衝撃から顎関節を保護するなど) ②間接的外力による脳震盪、頸部外傷の予防・軽減 ③顎口腔系障害の予防・軽減 ④他の選手に対する歯による外傷(歯が凶器)の予防・軽減
お湯などで軟化後、口腔内で適合を図る市販のタイプや、適合性・咬合関係において不適切なマウスガードの使用は、安全性や顎関節への負担、装着によるストレス、筋力や平衡機能などへのデメリットになってしまうこともあります。そのため、選手の口腔状態や参加種目、競技レベルに適したマウスガードを作成し、使用することがおすすめです。 当院でもスポーツ用のマウスガードを作成することが可能です。また、当医院の院長は、スポーツ歯科ドクターですので何でもお気軽にご相談くださいね!
雑誌「デンタルハイジーン」2021年7月号より転載 |
みなさんこんにちは!今回8月の歯の豆知識を担当させていただきます、歯科医師の中町侑右です。よろしくお願いします。
8月は毎日暑い日が続いていますね。特に岐阜は気温が高く、全国のニュースでも「今日は岐阜が一番暑くなりました」といった言葉をよく耳にします。外出中はもちろんですが、室内でも暑さ対策には十分に気をつけたいところです。
夏休みに入りお子さんの来院も増えています。虫歯予防のフッ素や普段の磨き残し、歯石除去のお掃除など、定期的なメインテナンスは大人だけでなくお子さんにとっても大事になってきます。それに加えて、お子さん特有のチェックポイントになってくるのが、歯の生え変わりです。今日はお子さんの歯並びについて少しお話しできればと思います。
歯の生え変わり
子供の歯の生え変わりはおおよそ6歳くらいから始まります。3歳までに乳歯列が完成し、6歳くらいになるとその乳歯列よりも奥から第一大臼歯(6歳臼歯とも呼ばれます)が生えてきます。それと同じくらいの時期から下顎の1番前の乳歯(第一乳切歯)が抜けて、後継永久歯が生えてきます。その後に上顎の一番前の乳歯が抜けて生え変わり、その次に下顎の2番目の乳歯が抜けて、と順に続いていきます。
もちろん順番には個人差もありますが生え変わりの始まりは、ほとんどのお子さんがこのような経過をたどっていきます。普段からお子さんのお口の中をよく見ていただいている親御さんなどはこの頃になると、お子さんの歯並びにも関心が高くなってくるかと思います。特に下顎の1番目の永久歯は内側から生え始めることも多くあります。このままだと歯並びがカタカタになってしまうのではないか、というご相談もこの頃から増えてきます。
矯正のスタート
顎の骨のスペースが少ないと、永久歯への生え変わりで歯並びはカタカタになってしまいます。また上顎と下顎の成長のバランスが良くないと噛み合わせも悪くなってきます。もちろん指吸いや爪噛みなどの癖も歯並びにかなり大きな影響を与えます。そういった問題に対しては早めに矯正治療を始めていく必要があります。ではどのタイミングで矯正治療を考えていけばいいのでしょうか?
矯正を始めていくタイミングは、上顎と下顎の生え変わりが始まる頃です。具体的に言うと上顎と下顎の1番目の永久歯が生え、2番目の歯も生え変わりが始まる頃に矯正のスタートを考えていかなければいけません。
子供の矯正
お子さんの矯正は顎の成長を手伝ってあげて歯を並べていくというようなイメージです。ですので、成長のタイミングを逃してしまうと治療方法も変わってきてしまい、矯正スタートのタイミングを逃さないことが大事になってきます。
定期的に通っていただいているお子さんは、例えば乳歯列の時期から顎のスペースが少なくなるということはある程度予測できます。また虫歯などにより乳歯が抜けてしまったりしても、上手く顎の成長を手伝っていけないこともあるので、虫歯の治療、予防も大事になります。お子さんの生え変わりが始まり、急に矯正のことを考えないといけなくなった、といったことがないように、小さい頃から一緒にお口の成長を見させていただければと思います。
また定期検診に通われていないお子さんでも、6歳臼歯と前歯が生えて来る時期が歯並びチェックの時期になるので、いつでも矯正、噛み合わせについてご相談下さい。
こんにちは。歯科助手の村瀬です。
私は2年前に、矯正治療をしていました!スペース不足だったため、歯を何本か抜歯しました。
親知らず3本とその他にも3本抜歯しましたが、下の親知らずは横向きで、しっかり生えてきていなかったので歯ぐきを切って、抜きました。歯ぐきを切ったからなのか、抜歯後もかなり痛くてしばらくはおかゆやうどんを食べていたことを思い出しました。当時は、痛くて辛かったですが、今思うと抜いておいて良かったなと思います。
それでは、今回は抜歯についてのお話をさせていただきます!抜歯をしたことがある方は、当時のことを思い出しながら読んでみてください!
抜歯を受けるときは誰だってドキドキするものです。患者さんの体調に合わせて安全に処置を受けていただくために、歯科医院では事前にこんな事をお願いしています。
1つめは、持病について教えてください。
高血圧や心臓病の方は、血圧や心拍数が上がり、脳出血や心筋梗塞を起こしては大変です。ドキドキしにくい麻酔薬(アドレナリンを含まない)を選び抜歯します。また、出血が止まりにくいので、抜歯後の経過観察にご協力ください。
糖尿病や心臓弁膜症の方は、術後に感染を起こしやすく治癒が遅くなります。抜歯前から抗菌薬を処方することもありますので、歯科医院にお伝えください。
2つめは、飲んでいるお薬についてです。
糖尿病のお薬を飲んでいる方は、抜歯後痛みでお食事がとれない時にお薬を
服用すると血糖値が下がり過ぎてしまいます。
骨粗しょう症のお薬を飲んでいる方は、骨吸収抑制薬の副作用で、
抜歯後ごくまれに顎の骨の壊死が起きる可能性があります。お口の清潔を心がけましょう。
血液サラサラの薬を飲んでいる方は、出血が止まりにくくなる可能性があります。止血剤や縫合の準備が必要になるので必ず教えてください!服用を急に止めると心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がり危険です。休薬は必ずかかりつけ医に確認をして下さい。
3つめは、歯科が苦手な方はご相談ください。
パニック障害の方は、抜歯をする際はかならずかかりつけ医に相談し、鎮静薬を処方してもらいましょう。抜歯中にイヤフォンで音楽を聴いて気を紛らわすのもおすすめです。
また、親知らずの抜歯は時間がかかる場合があります。リラックスして抜歯が受けられる笑気鎮静、静脈鎮静の使用も可能です。
次に、抜歯当日の注意事項です。まずは、医師から服用の中断指示がない場合は、持病の薬は普段通り服用してください。勝手に中断してしまうのは危険です。そして、当日体調がすぐれない場合は、抜歯を延期しましょう。処置中に気分が悪くなったり、脳貧血を起こしては大変です。
出血が止まりにくくなる可能性があるので、抜歯当日の歯みがきはお休みし、翌日からは傷を避けて歯みがきをしましょう。うがいは水を含む程度に。お風呂は湯船に入るのはいいですが、血圧が上がりやすくなるので長風呂は控えましょう。
頬が腫れて熱を持っているとき、冷やすのはいいですが、冷やし過ぎは禁物です。氷や保冷剤は傷の治りが遅くなるので、冷水を絞ったタオル程度にすると良いです。腫れがあるうちは、長風呂・飲酒・激しい運動は控えましょう。
当日の食事は、麻酔が切れてからにしましょう。麻酔が効いていると頬や唇を噛みやすくなります。
抜いた直後は出血があるので、ガーゼを10~20分噛んで止血します。翌日までは唾液に混ざる程度の出血はある可能性があります。
唇や顎にしびれが残る場合があります。早期に対応するほど治りやすいので、早めにお電話を下さい。
抜歯後、30~60分で麻酔が切れてきます。痛むときは我慢せず痛み止めを飲みましょう。細菌感染しないように、処方された抗菌薬は必ずきちんと飲みましょう。
こんにちは、歯科衛生士の井上です。
普段、みなさんはガムを噛む習慣ってありますか?私は朝出勤する時の眠気覚ましに使ったり、帰りの車の中で口寂しさや空腹を紛らわしたりするのにガムをよく噛んでいます。風船のように膨らませることができるガムやミントやフルーツなどいろいろな味があったり、商品によってはさまざまな効果が期待されて販売されていたりするものがありますね。現在だと手軽にスーパーやコンビニでたくさんのガム売られており、気に入ったものを購入できますが、実は歯医者でしか買うことができないガム(デンタルガム)があるんです!ご存じでしたか?
今日はそのデンタルガムについてお話していこうと思います。
➀一般的なガムとデンタルガムの違いについて
まず一般的なガムはスティック状やブロック状の”板ガム”や形に関係なく風船状に膨らむ“風船ガム”、糖類で表面をコーティングされている“糖衣ガム”があります。また、甘味料の種類から砂糖・ブドウ糖などが使われている“シュガータイプ”、キシリトールやマルチトースを使用した“シュガーレスタイプ”に分けられます。しかし、キシリトールが含まれているガムでもシュガーレスではないものもあるため、おやつやお菓子の一つとして考えましょう。
デンタルガムの場合だと、ガムのさまざまな効果に加えて、歯や口腔内環境にいい効果を与えるものです。また、「ガムを噛むことで口を十分に動かす」ということもガムの固さによっては期待することもできます。
➁ガムを噛むことで得られる効果について
デンタルガム(ガム)を噛むことによって唾液が出てくるようになります。その唾液が分泌されることによって口腔機能としての消化や潤滑・免疫としての役割もありますが、虫歯予防の観点としては食渣を洗い流す洗浄作用、エナメル質脱灰を修復する再石灰化作用、phを調整する緩衝作用が重要な役割となります。
また、ガムをよく噛むことによって脳の活動を活性にすることがわかっていたり、咀嚼筋が活発に働くことが姿勢を正しい位置に戻すことにも効果があるといわたりしています。そして、ガムを噛むことによりさまざまな筋肉が動くので、口腔周囲の筋肉のトレーニングにもつながっていきます。コロナ禍の現在ではマスク生活があたり前となっていますが、マスクをしていると口呼吸になっていることが多いことが指摘されています。口呼吸をしていると筋肉は脱力してしまいさまざまな問題を引き起こしてしまいます。お口がぽかんの状態だと口唇の力が働かず、舌が下に下がってしまい、余計な力がかかるなど、歯列不正や咬み合わせのバランスを崩す原因にもなってしまいます。また、唾液を飲み込む際に通常だと“スポット”と呼ばれる上あごの前方に舌の先がつくはずが、前歯を押すような形で飲み込んでいる(乳児嚥下)こともあります。こういった問題をガムを噛んで口腔機能のバランスを整えてあげることで改善していくこともできます。
➂日常にデンタルガムと取り入れていくには…?
車のカップホルダーにガムのボトルをいれて、車に乗ったらガムを噛んでみたり、お子さんの場合であれば、ゲームや勉強をしている際にお口ぽかん防止にガムを噛んでみるのもいいと思います。
もし、習慣化できたともしても気をつけたいのがただ噛むのではなく、左右均等に噛むということも注意してガムを噛みましょう!
当院でも歯科専売のガムを取り扱ってますし、市販も物でも効果を得られるのでぜひガムのある生活を取り入れてみては?
雑誌「デンタルハイジーン」 2021年5月号より転載
こんにちは!歯科助手の西田です。今日は歯ブラシの選び方と当て方についてお話していきます。
私は歯科助手になるまでは歯ブラシは薬局にあるものを買い、どの歯ブラシも一緒だと思っていました。
歯医者さんで働いて歯ブラシにはたくさん種類や形があり、びっくりしました。
私は歯を磨く時、力強く磨いてしまうため、柔らかい毛先で歯肉にも優しく、歯と歯の間や奥歯も磨きやすい歯ブラシを使っています!少しの力でも磨けてしまうのでおすすめの一品です!!!
ぜひ歯科医院で歯ブラシを買ってみてください。気になることがあればスタッフに声かけてください!
まずは歯ブラシについてお話しします。歯ブラシには主に2種類の加工があります。ラウンド加工とテーパー加工です。
ラウンド加工とは見た目で注目されがちで、「使ってびっくり」「新感覚」の実力派。ただしこの実力を引き出すには動かしかたのちょっとしたコツが必要です。
テーパー加工とは、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシをなかなか習慣化できないかたや、フロスや歯間ブラシで歯ぐきや歯を傷めがちのかたにオススメです。
歯科医院で歯磨き指導をしているとみなさんそれぞれ歯磨きの仕方にとても個性があるな〜と感じます。長年ご自身では意識せずに続けてきた癖が、歯の削れや痩せた歯茎となってお口の中にあらわれていることもしばしばです。
とても熱心に歯磨きをしてくださるかたによくあるのがゴシゴシ磨きです。硬めの歯ブラシで磨かないと磨いた気がしない。と隅々までしっかりと毛先を届かせようとつい力を入れて磨いてしまいがちです。
お口の健康は、「歯磨きさえ頑張れば守ることができる」と思われがちですが、自己流のやり方を続けているうちにかえって大切な歯や歯茎を傷めてしまうこともあります。
歯科医院では歯科衛生士さんがセルフケアの方法を教えてくれます。自分ではお掃除が難しい、歯周ポケットのなかなどは、プロフェッショナルケアでしっかりと綺麗にしてくれます。治療終了後のお口を守るため歯科に定期的に検診をオススメします。
Nico2021年3月号より転載
こんにちは。歯科助手の水野です。
最近では、色々な歯みがき用のグッズが薬局などで売られていますね。フロスや歯間ブラシはもちろん、最近では毛束の小さなタフトブラシなど、以前では歯医者さんでないと買えなかった製品も市販品に加わっています。
私は今、当院でも販売しているピセラの歯ブラシを使用しています。毛先が細く、奥歯などもとても磨きやすいです。しかし、歯ブラシの種類や磨き方、使い分けの仕方によって歯みがきのクオリティがずいぶん上がります。
今回は、そのクオリティが上がる方法についてお話していきたいと思います!
歯みがきをワンランクアップさせる方法は、まずラウンド加工とテーパー加工という、2タイプの歯ブラシを両方使う方法です。ラウンド加工の特徴は、丸くカットされた毛先で、やさしく安全にお掃除します。歯の広い面や、噛み合わせ面(咬合面)の効率のよいお掃除が得意ですが、へこんだり細かなところのお掃除はどちらかというと苦手です。一方で、テーパー加工の特徴は、しなやかな毛質で、毛の先端が細く長くなっています。ラウンド加工では届きにくい、狭いところや段差、へこみのあるところに毛先を届かせやすいです。どちらかを気に入ると、そればかり使いたくなると思いますが、両方とも使うのがおすすめです。
また、テーパー加工の歯ブラシでみがくときに気を付けていただきたいのが、「毛先を歯周ポケットに無理に突っ込んでみがかない」ということです。歯ぐきが痩せ、歯根が露出する原因になってしまうからです。歯根はエナメル質に覆われておらず、露出すると虫歯になりやすくなってしまいます。「歯周病の予防のために」と、痛いのに我慢して続けている方がみえますが、歯周ポケットの奥を歯ブラシできれいにするのは至難のワザです。歯周ポケットの中の
お掃除は歯科衛生士にお任せくださいね。
とはいえ、この2タイプを毎回の歯みがきで使い分けるのは大変です。そこで、効率の良い使い分け方をご紹介します。まず、忙しい朝は歯面をラウンド加工の歯ブラシでササッとみがき、昼食後はテーパー加工で歯間に的を絞ってお掃除します。夜は、ゆったりできる時間に両方使って丁寧にお掃除します。歯みがきのクオリティアップを一日のトータルで考えると、それほど負担なく続けられると思うのでみなさんぜひ試してみてくださいね!
雑誌ニコ令和3年3月号より転載
こんにちは!歯科助手の水野です。
私は最近、先生にお口の中を見てもらったところ、左下の親知らずに虫歯が見つかったため、親知らずを抜きました。「下の親知らずは抜くと腫れるよ~」と聞いていたので怖かったですが、先生が上手に抜いてくださったので、痛みは抜いたその日だけで、次の日からは腫れも痛みも全くなかったです。
今回の虫歯は、親知らずだったので神経の治療はしなくて済みましたが、神経の治療をしてしまうと他の神経のある歯と比べて折れたり、割れたりしやすくなります。もし、抜けてしまった場合は、ブリッジ、入れ歯、インプラントのいずれかで補っていく必要があります。その中でも一番自然で、他の歯への負担が少ないのはインプラントです。今日はインプラントを入れた後のメインテナンスについてお話したいと思います。
インプラントに起こるトラブルで第一に怖いのは、細菌によるインプラント歯周炎です。しかし、過剰な噛む力への配慮も見過ごせません。「噛む力」と言っても、一時的に強く噛んでしまったというよりも、歯ぎしりや食いしばりといった、無意識に生じる継続的な強い力が問題となります。
インプラントと顎の骨のあいだには、噛む力を吸収・分散させる歯根膜がありません。そのため、過剰な力が生じた場合、インプラントや骨にダイレクトに負担がかかります。その結果、人工歯部分(上部構造)が欠けたり割れたり、連結パーツ(アバットメント)がゆるんだり、人工歯根(インプラント体)とあごの骨が剥離して、インプラントが抜けてしまうこともまれにあります。歯科では、噛みあわせや、上下の歯やインプラントの状態を調べることで、絶えずそうした癖の兆候に目を光らせ、兆候が見つかった場合は噛み合わせの調整やナイトガードなどで力の緩和を図ります。それらの兆候を早期発見するためにも、定期的なメインテナンスをおすすめしております。
メインテナンスでは、インプラントと、そのまわりの歯ぐきやあごの骨の状態を複数の検査で調べます。なかでも、重要視されるのが、インプラントと歯ぐきのあいだに器具を押し込んだときに「出血」するかどうかです。出血したなら、インプラントの根元に付着した細菌が、歯ぐきで炎症を起こしています。周囲炎や、その前段階の周囲粘膜炎になっていることが分かったら、まずは患者さんにセルフケアを見直していただきます。インプラントの検査は、具体的に①出血を診る ②ポケットの深さを測る ③膿が出ていないかを診る ④レントゲンを撮る ⑤インプラントの動揺を診る ⑥噛み合わせのチェックをし、その後インプラント全体を徹底的にクリーニングしていきます。定期的に検査とクリーニングに来て頂くことはとても大切なことですが、患者さんご自身での毎日のセルフケアもとても重要になってきます。セルフケアをしていくなかでフロスや歯間ブラシを行った際に「出血」がある場合は要注意です。丁寧にケアをし、早めに歯科医院で診てもらいましょう。
雑誌Nico 2020年12月号より転載