口臭というのは心理的な要素もあるので、治療を考えるときはにおいを客観的に分析することが必要です。
以前からあった検査法としては、ガズマトグラフと官能試験が有名です。ガスマトグラフは口臭成分の硫化水素やメルカプタン、揮発性有機酸などがどれだけ含まれるかを調べるものです。官能試験は、歯科医など第三者が鼻で臭気を測定するものです。しかし、それぞれ一長一短がありました。
近年になって、いろいろな口臭診断機器が登場してきました。その一つがアテインという口臭測定器です。検査用の溶剤で口をすすぎ、5分ほど安静にします。溶剤に含まれていた尿素が口内の菌で分解されると、アンモニアが発生します。その濃度を測定して、口臭の強さを調べるのです。
また、ガスマトグラフと同じような方式で、口腔内のガスを検知するオーラルクロマという簡易型測定器も開発されています。これは、口腔内のガスを歯や口腔内に原因があるときに発生するガスである硫化水素、メチルカプタン、字メチルサルファイドの三つに分離します。歯周病であればジメチルサルファイドが多くなるといったように、病気によって増える特有のガスがあるので、口臭の原因を特定できるというものです。
こういった口臭測定器を備える歯科医院も増えてきました。