成人矯正とは?

矯正治療は、子ども(小児矯正)だけのものと思っていませんか?
確かに成長期にある子供、つまり乳歯から永久歯に生え替わるような時期というのは、
顎の位置を正しい位置に動かすことができる可能性があり、矯正治療を始めるのに最適な時期と言えます。

小児矯正との違い

矯正力に対する組織の反応が遅いため、歯の移動には時間が掛かる(平均2年~)
顎の骨の位置を改善しなければならない症状の場合に、外科的矯正治療が必要になることがある

大人の矯正治療の目的

大人の矯正治療の大きな目的のひとつとして、審美的な面での改善ということがあります。つまり、出っ歯や、受け口、八重歯など、外見を気にして治療を始められる方が多いということです。

小児矯正には、本人の希望よりも周囲の希望(両親)が優先されることが多く、せっかく成長期の良い時期に矯正治療を始めたとしても、治療の進み方が悪い場合があります。
しかし、自分の意志で美しい口元を目標に望む、大人の歯列矯正治療は、歯磨きや装置の手入れなどにも気を配ることができ、口腔内を良好な状態に保てるので、効率的に治療が進むことも多いのです。

審美的な面での改善

大人の矯正治療を考える方は、出っ歯、受け口、八重歯など、小さい頃からのコンプレックスが原因で矯正治療を決断されることが多くあります。
いつも口元を気にして生きてきた自分を変えられる。自分のお金で治療できるということも、治療に対するやる気を出すことにつながります。
これまでの自分と決別し、口元を気にすることなく笑える、前向きな自分に変わりたいという方には、矯正治療は大変おすすめできます。

噛み合わせの改善

大人の矯正治療は、外見の変化が大きな目的で利点のようですが、実際にはもっと重要なことがあります。
それが「噛み合わせの改善」です。
良い噛み合わせを「正常咬合(せいじょうこうごう)」
悪いかみ合わせを「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。
不正咬合を改善しないと頭痛、肩こり、腰痛、膝痛など全身のいろいろなところに影響があると言われています。
また歯並びが良くなると、今までは歯ブラシが届かなかったところまで歯磨きができるようになり、虫歯や歯周病の予防が容易になります。
さらに、食べ物をよく噛んで食べるようになり、消化や吸収を助け、体の内側からも健康になれます。

大人の矯正治療の期間は平均して2年程です。
長いと感じる人もいるかもしれませんが、もともとしっかり根付いていた歯を動かすのですから、それなりの時間は必要です。
歯の動きには個人差もあるので、2年+αを目安に、ゆったりとした気持ちで取り組みましょう。